こんにちは!障害者ファイナンシャルプランナーの山口真未です。
突然ですが、皆さまはマイナンバーカードをお持ちでしょうか?
昨今、話題に上る機会もあるため、マイナンバーカード自体は聞いたことがあるかと思いあます。
しかし、それでも圧倒的に”マイナンバーカードを持っていない”、という人が多いですよね。
私自身は、会社を辞めてフリーになってから作りましたが、意外と便利?と思う面が多々ありました。
しかも!その便利ポイントが角度を変えれば、特に障害を持っている方に便利かも、と思い紹介しますね。
もちろん、マイナンバーカードを持っているからこそ、気を付けてほしいポイントも併せて紹介しますよ~。
マインバーカードって?

まずは基本から、おさらいしましょう。
そもそもマイナンバーとは、2016年1月に始まった制度で、日本の全国民に12桁の個人番号が割り振られているもの。
この12桁の番号を色々な制度、社会保障や税の分野等と結び付けて情報の共有化を行い、より公的な手続きが便利に、また簡略化することを目的ともしています。
このマイナンバーが記載されたカードを、マイナンバーカードと呼びます。
マイナンバーカードの表面には、顔写真や氏名、住所、生年月日、性別が、裏面にはマイナンバーとICチップがあります。
なんとなく、これだけを聞くと悪用されそうで怖い、と気が引けますよね。
しかし法令で、利用範囲については限定されており、税や社会保障などの手続きのみに使用できると決められていますので、安心してください。
通知カードとの違いは?
マイナンバーカードは持ってないけど、「通知カード」はある、という方が大多数のはず。
そもそも通知カードは、制度開始時にマイナンバーを、政府が通知するために発行したもの。
基本的には、制度開始時に日本国内に住所があった人は、全員が持っているものです。
この通知カードにマイナンバーが記載されているので、特に不便がない、というのが本音かも。
その思いは数字にも表れており、総務省によると2020年4月1日現在、マイナンバーカードの普及率は約16%!
今はまだ、メリットが分かりにくい、メリットがない、という人が多いのも事実かもしれませんね。
マイナンバーカードのメリット

メリットが感じにくいマイナンバーカードですが、きちんとメリットがあります!
特にそのメリットの中でも、私自身が使ってみて、良いなと感じたものを厳選して紹介しますね。
実際、政府が公表しているメリットとは、異なる面もあります。(政府公表のものはブログの最後にリンクを貼りますので、参考に見てみて下さいね。)
あくまで、一個人の感想と思いながら、温かい目で見てみてくださいね(笑)
身分証明書になる
マイナンバーカードはカード表面に、顔写真と氏名や住所等が記載されているため、公的な身分証明書として使用することができます。
このメリットは、政府のメリットとも合致しており、他のサイトやブログ等でも、よく取り上げられているもの。
顔写真付きの身分証明書といえば、運転免許証やパスポートが一般的です。
ただ障害を持っている方は、運転免許証を持っていないことも多いのではないでしょうか。
またパスポートは、身分証明書としてのみ使うとなれば、発行費用が高い面が、少し難点でもあります。
そんなときに、公的な身分証明書となるのが、マイナンバーカードです。
しかもマイナンバーカードなら、発行手数料が初回は無料で、スマホから簡単に申請できますよ。(私も慣れないスマホの自撮りを頑張って、申請しました(笑))
なお顔写真付きの身分証明書といえば、障害者手帳ですが、相手方に断られる面も多かったように思います。(あくまで私の主観です)
おそらく更新が不要なことも多い障害者手帳では、確実性に欠けるということでしょうか?
その点、マイナンバーカードは確実に1枚で身分証明書になるため、便利だな、と実感しています。
パスポートを身分証明書代わりに使っている方に補足。
2020年2月4日以降に申請した新しいパスポートは、本人確認書類として使えなくなります。
なぜなら、新しいものより住所記載欄がなくなっているため。
ちなみに本人確認書類とは、銀行の口座開設などで必要になるものですね。
しかし、この変更もパスポートのみでは本人確認ができない、というだけで、他に住所が確認できる証明書などと一緒に提示すればOK。
私自身は、車の運転ができないため、運転免許証を持っていません。
そのため今までは、顔写真付きの身分証明書が必要な場合、パスポートを持参していました。
ただこのパスポートを常に持ち歩く生活はしておらず、不意に顔写真付きのものが必要になり困ることも多々。
障害者手帳では、事足りないことも多く、不便だなと思っていました。
今はマイナンバーカード1枚で用が済むので、便利ですよ~。
公的な証明書をコンビニで!
メリットの2つ目が、公的証明書がコンビニで取得できることです。
そんなに使わないしな、と思うことも多いですが、これが意外と便利ですよ。
特に証明書が欲しいだけで役所まで行くのは面倒、と定期的に感じる方には絶対にオススメ!
よくあるのが、年末調整の時期に、非課税証明書等の証明書が必要になることありませんか?
他にも、幼稚園や保育園、学童等への申請書を出す際に必要になる、ということもありますね。
年に1回のこと、とは言え、平日の昼間に役所に行かなくては、なんて面倒に思う気持ちも事実。
マイナンバーカードさえあれば、せっかくの有休を消化して役所に行く、なんてことせずに済みますよ~!
しかも発行は6:00~23:00まで可能で、証明書の発行手数料が、役所より安い!!
発行できる時間や手数料の割引率は各自治体によって変わりますが、例えば新宿区なら通常300円の手数料が200円になりますよ。
たった100円とは言え、嬉しいポイントですよね。
私自身、車の運転はできず、バス等は乗り降りが難しい。
それなのに、役所は駅等からは遠く、歩ける距離ではない、と役所までの道のりがとても険しかったのでとても助かります(笑)
さすがに証明書が欲しいだけで、タクシーなんて、と思っていたので便利なサービスだなと感じていますよ。
それに役所で待つ時間もなく、手数料がお得なんて、嬉しいコト尽くめだな、とも思っています。
e-Taxの利用が便利
「e-Tax(イータックス)」とは、納税申告のシステムで、インターネットを通じて自宅にいながら確定申告ができる、というもの。
このe-Taxは、マイナンバーカードがなくても申告することは可能ですが、長期的視野でみたら圧倒的に便利です。
特に今はスマホで手軽に、確定申告ができるようになっています。
スマホで確定申告をする場合、マイナンバーカードが必須となるため、そのために取得する、というのも理由の一つになるかもしれませんね。
詳しくはこちらのブログを参考にしてくださいね。
マイナポータルが使える
マイナポータルとは、行政の手続きをインターネットを通じて、簡単に行えるサービスのこと。
税金をオンライン決済したり、子育てや介護についての行政サービス情報について、最新の情報を取得出来ます。
例えば、子供の保育園に関する書類などを、今までは複数回、役所へ行って書類に記入していたものが一括でかつ、オンラインで行えるというもの。
今後は、引っ越しに伴う住所変更や結婚した時の戸籍変更も、このマイナポータルで行えるようになるそう。
まだまだ発展途上のサービスとはいえ、サービスが充実すれば、とても便利になるように期待ですね。
2020年4月下旬より全国民に一律、10万円給付されたことは、記憶に新しいはず。
10万円の給付申請にオンライン申請がありましたが、それもこのマイナポータルを通じて行われていました。
余談ですが、私自身は既にマイナンバーカードを持っていたので、郵送の申請書を待つことなく、マイナポータルよりでサクッと申請をしましたよ。
独自のお得サービスがある場合も
ここまでは概ね自治体サービス提供の程度や時間差はあるものの、共通のものをお伝えしてきました。
ここからは、各自治体や地域の独自サービスの紹介です。
お住いの自治体によっては、マイナンバーカードがあるとよりお得になる、というサービスを実施していることも。
例えば、各自治体と連携してポイント還元や割引サービスを展開している、ということがあります。
他にも具体例では、神戸市では施設の入場料の割引や、カフェで一部ドリンクがお得になることも!
これらは各自治体によって変わるので、実際にお得かどうか、ご自身の住んでいる地域で調べてみるのもいいですね。
一時的なサービスではありますが、2020年9月よりマイナポイントというサービスもスタートしています。
1人当たり、上限5,000円相当のポイントが還元される、とCM等でも宣伝をしていますね。
FPの観点から言っても、20,000円の消費または前払い(電子マネーのチャージなど)で、25%還元される=5,000円相当のポイントがもらえるとは、お得ですよね。
しかもマイナンバーカードは発行手数料が無料なため、日常のお買い物でポイント還元なんて!
今回1回限りのサービス(予定)とはいえ、マイナンバーカードを作ろうか検討していたなら、まさに今でしょ!って感じですね(笑)
ちなみに、私は既にマイナポイントを申請済みなので、ポイントの使い道を考え中です(笑)
マイナンバーカードの注意ポイント

ここまでメリットやお得感を押し出してきましたが、もちろん注意点もあります。
メリットばかりではないのが悲しいですが、何事もリスクは付きもの。
そのリスクやデメリットについては、正しく理解して気を付けていきましょう。
有効期限あり
マイナンバーカードは、他のカード類と同じく、有効期限があります。
発行したとき、
- 20歳以上なら10回目の誕生日まで
- 20歳未満なら5回目の誕生日まで
と決まっています。
期限が切れた場合は、身分証明書としての効力が失われるため気を付けましょう。
なお更新は無料で、更新期限の3カ月前より手続きをすることができ、スマホやパソコンなどのオンラインからも可能です。
(有効期限が切れても、更新は無料で行うことができます。)
更新手続きをするように、お知らせが届きますので忘れずに更新手続きを行いましょう!
マイナンバーカードの更新について、新型コロナウイルス感染症により有効期限のお知らせが遅れていることがあります。(2020年9月現在)
まだ取得したばっかりという方は関係ありませんが、マイナンバーカードの事業が始まった当時に取得した、という方は要注意!(特に、20歳未満で取得した場合、有効期限が近い場合があります。)
更新手続きのお知らせがなくても、手続きは可能なため、マイナンバーカードに記載されている有効期限を確認してみてくださいね。
個人情報の漏洩
個人情報の漏洩については、マイナンバーカードが事業として立ち上がった当時より懸念されていましたね。
メリットでお伝えした通り、マイナンバーカードに記載されている個人情報以上に、ICチップと連携して、さまざまな情報が漏洩するリスクがあります。
今はまだ、お金に関しては、税金の支払いなど、私たち国民側から支払うものがメインとなっています。
さすがに誰か他の人が、代わりに税金を払っておいてくれる、なんてことは無いですよね。
しかし既に、特定定額給付金のように、お金の受け取り側にもマイナンバーカードの活用が始まっています。
これは裏を返せば、マイナンバーカードを悪用して、第三者がお金を受け取ってしまえるということ。(既に悪用した被害も報告されていますね。)
もちろんマイナンバーカードは、ICチップを利用して情報を確認する場合、カードの申請時に設定した暗証番号が必要、と対策は取られています。(カードのみでは、情報は引き出せません。)
その上で、例えばマイナンバーカードを使うパソコンやスマホのセキュリティをしっかりしておく、などの自衛をしていく必要がありますね。
私の住んでいる地域では、図書カードがマイナンバーカードと一体化できるサービスがあります。
ただし私自身は、このサービスは利用していません。
持ち歩くカードが減る、というメリットがあるものの、個人情報を人目にさらす機会が増える、とも言えます。
特にマイナンバーカードを提示することは、同時にマイナンバーカードを持っている、と公言することにも繋がりますよね。
図書館でカードを提示するだけとはいえ、私は心情的に怖さがあったので一体化はしていません。
今後、どうするかは不明ですが、図書カード1つ、自分で選択する時代かもしれませんね。
カードの盗難・紛失のリスク
個人情報の漏洩と同じく、気を付けなければならないのが、カードの盗難・紛失のリスクですね。
個人情報を持ち歩く、ということは、紛失や盗難のリスクが常にあります。
これは他のクレジットカードや運転免許証、健康保険証などと同じリスクとも言えますね。
ただしマイナンバーカードは他のカード類より、さらに注意が必要にもなります。
今後さらに、災害時等に行われる支援なども、マイナンバーカードとリンクされることが検討されています。
その場合はカードの紛失などにより、必要な行政サービスが受けられなくなることも想定されますよね。
もしマイナンバーカードを紛失した場合、クレジットカードと同様に、必ず、すぐに利用の停止を申請しましょう。
紛失したかもと思ったときは、総務省のマイナンバーカードのコールセンターに電話してくださいね。
(マイナンバーカードの紛失・盗難によるカードの一時利用停止については、24時間365日対応)
内閣府
マイナンバーカードの「あると便利」が広がるかも?

マイナンバーカードなんて、ただの顔写真付きのカードでしょ?という認識は変えられたでしょうか。
障害を持つ方にとって、公的な身分証明書を取得できるというメリットは事実です。
さらにマイナンバーカードにより、移動の制約がある方でも簡単なオンラインの活用は、大きなメリットではないでしょうか。
今後は、健康保険証としても使えるようになり、医療費控除や高額療養費制度への申請等が楽になる、ことも期待されています。(最新情報が確定次第、こちらのブログでもお伝えしていきますね。)
公的な身分証明書が欲しい、楽なサービスを利用したい、という方は、ぜひマイナンバーカードの取得を検討してみてくださいね。
最初にお断りした通り、ここで紹介したメリットについては、私自身が感じたメリットを重点的にお話ししました。
政府公式の物や他のブログサイトでは、紹介の内容等が異なるかと思います。
ただし身分証明書として感じるメリットなど、障害を持っているからこそ感じた点を重点的に紹介をしたかったため本ブログを書きました。
ご理解頂ければ幸いです。
ファイナンシャルプランナー 山口 真未
参考
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