終活って何?~障害者の終活とは?~

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こんにちは!障害者ファイナンシャルプランナーの山口真未です。

まみ
まみ

記事のポイント

「終活」という言葉、聞いたことがありますか?

週刊誌などで取り上げられてから、一時期は流行ネタとして取り扱われてましたね。

ただ本当は、流行で終わりにして欲しくない!

終活は誰にとっても、一度は行ってほしいこと。

特に障害者の方には、早めに始めて欲しい!と、私も1人の障害者として考えます。

そこで障害者FPかつ、終活アドバイザーの目線で「終活とは」を紹介します!

そもそも終活とは?

「終活」という言葉から、「死ぬ準備」のように感じられますが・・・本当は、それだけではありません。

終活とは、「人生の最期を意識しながら、これからの人生を自分らしく生きるための準備をすること」です。

目的は2つ

何も人生の終わりだけではなく、今をどう生きたいか、考えるきっかけになるもの。

目的で分けると、大きく2つあります。

特別な決まり等はありませんが、ざっくりと終活で行うことを列挙しますね。

人生の最期に向けた準備
  • 医療・介護の選択
  • 生前の物やお金の整理
  • 相続
  • お葬式・お墓
今の人生を自分らしく生きるため
  • 生きがいや”やりたいこと”
  • 健康
  • 住むところ
  • 人間関係やお金の整理

ごく一例ですが、目的別に書き出してみました。

これを見ると、自分がやりたいことって何だろう?と考える、きっかけだとわかりますよね。

では終活って、何から考えればいいの?と思いますよね。

そのために便利なツールとして、「エンディングノート」があります。

簡単にネットや書店等でも手に入れられますので、一度見てみてくださいね!

なお、エンディングノートの内容等は、別記事で詳しく紹介します。

終活を考える3つのメリットは?

終活について紹介しましたが、「情報を整理するだけ?」とも思いますよね。

そこで障害者FPが考える、メリットを紹介しますね!

人との繋がりを考えるきっかけに

普段、家族や友達と何で連絡を取りますか?

ほとんどの方が、スマホやパソコンでって答えますよね。

ただ自分が元気な時はOKですが、もしものとき。

意外と毎日一緒に過ごす家族でも、誰に連絡した方が良いのかがわからないのでは?

特にスマホやパソコンは、セキュリティの為にロックしているはず。

これでは家族ですら、友人の連絡先がわからない、ともなりかねません。

また”もしも”のときとは、亡くなる時だけではないですよね。

病気やケガで長期入院になった時でも、必要になるかもしれません。

何かあった時に、誰にも連絡が取れない、では困る方もいます。

「必ず連絡して欲しい人って誰だろう?」と考える、きっかけになりますよ。

お金関係の整理になる

もしもで困るのは、お金関係が圧倒的に多いモノ。

例えば銀行口座やクレジットカードはいくつもっているのか、どこなのか。

生命保険や他の資産も、気軽には見せないもの。

これらを見返してみることで、意外と多いな、と感じることも。

ちなみに私自身は、クレジットカードが多いな、と感じました(笑)

もちろん無理に解約する必要はありませんが、改めて今の自分に必要かな?と考えるきっかけになります。

また銀行口座や生命保険なども、今はネットで完結できる時代。

私自身も、便利なものは使っちゃえ!との考えから、普段は大いに活用すべきだと思います。

ただ”もしも”のときに、ネットのみが少し困りもの。

家族ですら本人に任せていて、ドコにお金があるのかわからない、なんて事態になりかねません。

家族間での情報の見える化にも、良いきっかけになりますよ。

”未来の自分”を守る制度を考えるきっかけに

エンディングノートには、”もしものとき”に必要になる制度が紹介されていることが多いです。

将来は色々な制度に、お世話になることも考えられます。

介護や任意後見制度等など、あらかじめ考えておきたいものばかり。

また遺言の準備についても。

いざ必要となったときに自分がどこまで、自分の意思を伝えられるのか、わからないもの。

今すぐに本格的な準備を始める、となるとハードルが高く感じますよね。

まずは制度について知ること自分や家族のことを考えてみることから始めてみてはいかがでしょうか?

※「任意後見制度」については、別の記事にて詳しく紹介しますね。

障害者は”早めに”始めたい理由

3つのメリットを紹介しましたが、これらは障害者だけに限った話でもありませんよね。

ここからは更に1歩踏み込んで、障害者は特に早めに始めて欲しい、と考える理由を2つ紹介しますね。

理由① 「 ”もしも”のとき=亡くなる」ではない

”もしも”のとき、長期入院など自分以外の人に頼むことがありますよね。

障害の内容によっては、何度か治療や今の状態を維持するために、入退院を繰り返すという方もいらっしゃいます。

ご病気のことで精一杯になり、他のことは考えることすらできない、となる場合も。

さらに私の経験ですが、想定とは異なる方向に病気が進行する、ということも。

もし、まだ何もしていないという場合は、早めの対策をオススメします

上記で紹介した通り、今はネットで全てが完結し、家族ですらわからない人が多いもの。

その場合、クレジットカードの引き落としが出来なかった等、スグ生活に直結することも考えられます

もちろん家族だからといって、全てをオープンにする必要はありませんよ。

ただ障害者の方の場合は、”もしものとき”を自分の障害で想像して欲しい、と思います。

理由② 未来に利用する制度を”早めに”考える

将来の自分を想像した時に、もし何かが出来なくなるなら。

早めに未来、利用する制度について、知ることから始めていきましょう

介護の制度なら、年齢関わらず利用できる、障害者向けの制度が自治体にあります。

任意後見制度以外にも、障害の状況によっては、財産の管理だけお願いする制度等もあります。

例えば私の場合なら、体が徐々に動かなくなるため、内容が理解できて自分の意思があっても、話すことが難しいかもしれない。

どんなに自分の意思があっても、銀行の手続き1つ、自分で出来るとは限りません。

こんな将来は考えたくない、という気持ちもわかりますが、早めに考えることで選択肢も広がりますよ。

※「任意後見制度」等については、別の記事にて詳しく紹介しますね。

障害のあるお子さん(障害児)がいる方へ

さらに1歩踏み込んで、障害のあるお子さんがいる方へ。

まずはお子さんに合わせて考えることが、大前提です。

その上で、私自身も両親にお願いしていることを、少しだけ紹介しますね。

例えば、何かあった時に資料などはわかるように、整理しておくこと。

これは、「家族以外の人でもわかるか」が大切なポイントです。

私のように身体を動かすことが難しいと、家から資料を持ってくる動作1つ、誰かに頼むことになりかねません。

よく知っている家族が家の中を探すのとは、また違う注意点が生じますよね。

他にも、亡くなったときに行う手続きに、生まれたときから亡くなるまでの戸籍謄本が必要になります。

今の制度の場合、実際に住んでいた自治体に出向くか、郵送の手続きが必要になります。

これも両親が遠い場所に住んでいた、引っ越しを繰り返していたとなれば、とても大変なこと。

もしものとき、どんな手続きが必要になるか、具体的に知っておくこと。

そして自分の子供は、どんな手助けが必要かな?と考えること。

1つ1つ、細かい準備に思えますが、本当に大切な準備ではないでしょうか。

さらにさらに、もう1歩、踏み込んで

障害のあるお子さんの中でも、お金の管理や手続き等に支援が必要な方へ

もしものとき、親から子供へ相続が発生しますが、この手続きが難しいという場合もあります。

ご兄弟がいても、遺産の分割手続きが出来るか、など課題があることも事実。

あまり自分のもしもなど、早くから想像したくなどありませんが、準備できるのは生きているうちです。

何か制度を利用するにしても、相応の時間がかかることを念頭に、早めに準備をすることをオススメします。

まとめ

終活について、紹介しました。

特に障害者の方には、早めに準備して欲しいことも、合わせて紹介をいたしました。

障害の程度や状況、未来予想図にも関わることで、いきなりパーフェクトに準備完了は難しいもの。

その変わり、出来るところから少しずつの準備が大切

ぜひ、「まだ若いから」ではなく、早めに知ることから始めてみませんか?

ファイナンシャルプランナー 山口 真未

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