障害者FP(ファイナンシャルプランナー)の山口 真未です!
突然ですが・・・
人が生きていくためには、お金がかかりますよね。
毎日かかるようなお金もあれば、人生の中でも「大きな出費」もあります。
この「大きな出費」は、「人生の3大出費」とも言われています。
人生とは少し壮大ですが、お金の未来を考える上では大切なことですね。
まずはここで、「人生の3大出費」について知るところから始めましょう!
「人生の3大出費」って何?
人は、ほとんど毎日のように、お金を使いますよね。
例えば、朝起きて、部屋の電気をつけて、テレビをつける。
たったこれだけでも、「電気代」を出費しています。
当然この例の場合、使ってすぐにお財布からお金を出す、ということではありませんよね。
しかし毎日、当たり前のように行動していることでも、”お金を出費している”ということに違いはありません。
では、そんな「毎日の電気代」は「人生の3大出費」でしょうか?
えぇ、もちろん違います!(笑)
一般的には、「人生の3大出費」とは、以下の3つを指します。
「人生の3大出費」と言われる理由
「人生の3大出費」を見た、第一印象は何でしょうか?
「あー、なるほど」といった感じでしょうか?
それとも、「なんか違う気がする」と疑問でしょうか?
概ねこの3つを指すことには、理由があるといわれています。
その理由は、
「必要になったときに、慌てて準備することが難しいお金」
だからです。
この3つは全体の金額が大きいだけではなく、1度で支払う金額も大きいですよね。
うわぁ、面倒・・・って思ってるうちに、ズルズルと時が経過するのはオススメしません。
実際に必要になったときに、身動きが取れなくなるのは悲しいですよね。
やりたいこと、キラキラとした目標を諦めることにもなりかねません・・・。
そのため、どこかのCMのようなセリフですが、「計画性が大事」となります。
まずは計画の前に、3つについてもう少し詳しく見ていきましょう。
教育費
1つ目は、教育費です。
これはすぐに、どんなものか想像ができますよね。
お子さんがいる方は、1度は考えたことがあるお金とも言えます。
大学まで通わせるとなると、どれくらいかかるのか。
学校にかかるお金だけではなく、習い事を複数する子も多いですよね。
文部科学省の調査によると、
大学や短大への進学率は、50%を超えています。
また専門学校への進学率は、15%を超えているため、
これだけでも高等学校以降の進学率は、60%以上に。
進学率については、何となく肌感覚でもわかるかもしれませんね。
やはり一昔前と比べれば、進学率は圧倒的に高くなっています。
では進学した場合、どれくらいのお金がかかるでしょうか?
例として、幼稚園から高校までは公立で、大学のみ私立で通った場合。
子供1人あたりの総額として、約1,000万円を超えると言われています。
進学に応じて、徐々に出費するとはいえ、大きい金額であることには間違いがありませんね。
〇出典
「学校基本調査(令和元年度)」(文部科学省)
(https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kihon/kekka/k_detail/1419591_00001.htm)
「子供の学習費調査(平成30年度)」(文部科学省)
(https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa03/gakushuuhi/kekka/k_detail/mext_00102.html)
「私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」(文部科学省)
(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/1412031_00001.htm)
住居費
2つ目は、住居費です。
賃貸の家賃や購入した場合の住宅ローン、といった類のものですね。
毎月払うものから、家を直す費用、といった未来にかかるであろうお金も含めてです。
これは家族構成や住んでいる地域によっても、大きく変わります。
ただ概ね、誰しもが必要になるお金のはず。
もしお金持ちの祖父母がいて、ポンと家をもらってる、なんて方は心配がないですね(笑)
(正直、羨ましすぎます!)
では、具体的にはどれくらいのお金が必要になるのでしょうか。
よく言われるのは、住宅を買うとしたら、3,000万円~4,000万円必要になると言われています。
もちろん賃貸で住み続ける、今流行りの中古物件をリノベーションする場合でも、金額が変わりますね。
ただし、どれを選択しても、高額のお金がかかることは変わりがありません。
老後の費用
最後、3つ目は老後の費用です。
これは最近、ニュースでも話題になりましたね。
いわゆる「老後2,000万円」問題です。
では、本当に2,000万円も必要でしょうか?
それとも、2,000万円では、足りないのでしょうか?
まず大前提として、この2,000万円というのは、正社員で働いている人が基本となっています。
この時点で、まず私は該当しませんね(笑)
そもそも、人が必要になるお金は、生活のスタイルによって変わります。
また2,000万円というのは、「厚生年金を受け取っても、足りなくなる金額」です。
年金の金額次第で、老後に自分で用意する金額は変わるということです。
生活スタイルだけでなく、未来にかかるであろうお金は、個々に考える必要がある、ということですね。
障害者が気を付けるポイントは?
どんな人でも、この「人生の3大出費」は大ごとで、準備が必要です。
では「人生の3大出費」の中でも、特に気を付けるポイントはどこでしょうか?
お金について考えるときに、特に盛り込んでいただきたいポイントを3つ上げますね。
住宅のリフォーム費用
まず1つ目は、住宅のリフォーム費用です。
これは住宅の購入とは別問題、と考えがちですよね。
残念ながら、世の中にある情報のほとんどは、老後にかかる費用などという区分けが多いはず。
では障害を抱えている場合は、本当に老後の話でしょうか?
答えは、NO(ノー)ですよね。
日々、暮らす上で、自分が住める部屋にすること。
例えば、玄関にはスロープが必須、など。
当たり前のように行っていることなので、あまり意識はしていないと思います。
これは障害の程度にもよるので、全く必要がない、という人もいらっしゃいます。
その反面、普通に建売のマンションを購入するのでは、日常を送ることも難しい人もいらっしゃいます。
その場合、購入後すぐにリフォームが必要になり、「住宅の購入費用」と「リフォーム費用」はセットになります。
この時点で、リフォーム費用は老後の問題ではありませんよね。
ご自身の今の状態や、未来の状態を見据えて、総合して「住むところを準備するのに、必要なお金」と考えましょう。
年金で受け取れる金額
2つ目は、年金で受け取れる金額の違いです。
まず「厚生年金」か「国民年金」か、による違いでもありますね。
これはフリーランスで働いている、という方は、知っている話かもしれません。
詳しい違い等はまた、別の記事で解説するため省略しますね。
ここで重要な決定的違いは、「受け取る金額の違い」です。
●厚生年金保険料:14万6千円/月
●国民年金保険料:5万6千円/月
今現在の受け取り金額では、このようになっています。
大きく差があることは明白ですよね。
これにより、今の年金加入状況によっても、老後に必要になるお金が変わります。
また、他にも気を付けるべきポイントがありますよね。
例えば、
このように書き出すと暗くなりますが・・・
色々な制度を利用して、きちんと準備をすることは可能です!
ご自身の状態を見据えて、考えていくことが大切、ということですね。。
○出典
「厚生年金保険・国民年金事業の概況」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/content/000578278.pdf)
リスク費用
3つ目は、リスク費用です。
ここまでリスク費用については一切、触れていないため、突拍子もなく感じるかもしれません。
基本的には、「人生の3大出費」は上に書いてきたとおりです。
ただし、障害を持っている方に特に気を付けてほしいのが、リスク費用です。
いわゆる病気になり必要になった、緊急のお金(医療費や生活費)ということですね。このお金は概ね、生命保険や医療保険などで、備えていくことが考えられます。
しかし障害を抱えている場合は、その備えは難しいですよね。
では備える必要がない、ということでしょうか?
これもまた、違いますよね。
例えば、障害を抱えているからといって、ガンにかかる可能性はゼロですか?
車の事故で、手術を伴うような大怪我をする恐れは?
このようなリスク費用も長期的な視野で、備える必要があります。
「人生の3大出費」と同じく、いざ必要、という時に慌てて用意することが難しいですよね。
もちろん、使う必要がないことがベストです!
しかし、”もしも”のために用意したいお金の1つでもあります。
色々な角度で計画を
「人生の3大出費」+αも含めて、紹介してきました。
金額の大きさや気にするポイントなど、いろいろあり過ぎて、困るかもしれませんね。
ただし、ここに書いたことは、お金の計画を考える上で基本となる部分です。
ぜひ、お金について考えるきっかけになれば、と思います。
ファイナンシャルプランナー 山口 真未
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