スマホの障害者割引って何?~制度内容と実体験を含めて、注意点を紹介~

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こんにちは!障害者ファイナンシャルプランナーの山口真未です。

まみ
まみ

記事のポイント

今や9割近い人が持っている、スマホ。

それこそ日常では欠かせない、という人も多いのでは?

スマホの利用料について、格安スマホの登場や政府による大手キャリア社への値下げ要望など。

値下げ合戦ともいうべき状況が、繰り広げられています。

では、スマホの利用料に「障害者割引」があることはご存知ですか?

ココでは必須の支出ともいうべき、スマホ料金の「障害者割引」を紹介します!

スマホの「障害割引」サービスって?

スマホの「障害割引」サービスって?

公共サービスでよく見かける「障害者割引」、実はスマホの利用料金でもあります!

スマホが手放せない現代では、本当に、ありがたいことですよね。

特に「スマホ=生命線」のような方には、スマホ関連の情報は重要項目です。

かくゆう私も身体障害者として、スマホだけは家でもずっと身につけます。

転ぶだけで身動きが取れないので、1人暮らしの今は、ホットラインとして必須!

大切なスマホですが、少しでも節約したいのも事実。

割引を利用するためには?

まずは障害者割引の主な適用条件を紹介します。

障害者割引の主な適用条件
  • 身体障害者手帳
  • 療育手帳
  • 精神障害者保健福祉手帳
  • 特定疾患医療受給者証
  • 特定疾患登録者証
  • 特定医療費(指定難病)受給者証

このうち、いずれかが交付されている、または登録されている方が対象です。

ただし詳細は、利用したい会社の条件を確認してくださいね。

大手キャリア3社は?

では大手キャリアから、まずは紹介します。

  • ドコモ→「ハーティ割引」
  • au→「スマイルハート割引」
  • SoftBank→「ハートフレンド割引」

大手の3社については、全て障害者割引が公式ホームページ上で確認できました。

内容については後程、詳しく紹介しますね。

格安スマホは?

ここ数年で、色々な会社がサービスを提供している格安スマホ。

CMも数多く、またCMの内容が話題になることも多いので、1度くらいは格安スマホに心が揺れることもありますよね。

では格安スマホでは、障害者割引はあるのでしょうか?

私が確認した6社においては、J:COMのみ一部手数料等の割引を確認

他の会社においては、記事執筆現在ではなかったのが現状でした。

ドコモ「ハーティ割引」

大手キャリアのうち、ドコモでは「ハーティ割引」と称して、割引を行っています。

ここでは、制度の内容やどれくらい節約になるのか、を紹介しますね。

どんな特典があるの?

まず主な割引の内容を紹介します。(※一部抜粋)

  • 基本使用料金の割引
  • 各種オプションの月額使用料が割引
  • テレビ電話通信料が割引
  • 各種手続きの手数料が無料
  • 初期設定サポートが無料(通常:3,300円)
  • 電話番号案内「104」への通話料や番号案内料が無料(1案内:220円+通話料)

では具体的に、金額を紹介しますね。

基本使用料金

基本使用料金のプランは数多くあるため、一部のみ紹介しますね。(金額は全て税込です。)

料金プラン基本使用料
(月額)
ハーティ割引
適用後
差額
(月額)
定期契約
有無
5Gギガホ8,415円6,908円-1,507円 無し
5Gギガライト(ステップ1)3,465円1,958円-1,507円 無し
ギガホ7,865円6,358円-1,507円 無し
ギガライト(ステップ1)3,465円1,958円-1,507円 無し
※2021.09現在 引用:docomoホームページより

また通話の方でも、割引になります。 (金額は全て税込です。)

音声オプション月額料金 ハーティ割引
適用後
備考
5分通話無料オプション770円無料国内通話は5分以内は無料
5分超は22円/30秒
かけ放題オプション1,870円1,100円国内はかけ放題
※2021.09現在 引用:docomoホームページより

各種オプションの月額使用料が割引

基本使用料以外に、オプションで自由に組み合わせできるサービスですが、これらも一部は60%オフになります。

例えば、留守番電話サービス、spモード、キャッチホンなどがあります。

詳しくは公式ホームページを参考にしてくださいね。

テレビ電話通信料が割引

ドコモの携帯同士で使うことができる、テレビ電話の通信料でも割引があります。

基本的にテレビ電話を利用した場合は、通常の音声のみの通話の1.8倍相当の利用料がかかります。

これが「ハーティ割引」の場合は、音声のみの通話と同じ利用料で使うことができますよ。

各種手続きの手数料が無料

スマホの手続きの際に、店頭ではよく手数料を支払います。

この手数料が、「ハーティ割引」の適用で無料に。

例えば、契約変更で「契約事務手数料」が、3,300円(税込)かかりますが無料になります。

ネットで契約だと無料になることも多いですが、店頭においても無料にすることができますよ。

注意点は?

ハーティ割引の適用のためには、障害者手帳などの提示が必要です。

ショップに行く際は忘れずに、持参しましょう。

またあくまで割引が適用されるのは、交付を受けている本人の回線で1回線のみ

もし仕事用のスマホを持っている、という方は注意しましょう。

さらに同時に利用できないサービス、割引が重複不可もありますので注意ですね。

au「スマイルハート割引」

大手キャリアのうち、auでは「スマイルハート割引」と称して、割引を行っています。

ここでは、制度の内容やどれくらい節約になるのか、を紹介しますね。

どんな特典があるの?

まず主な割引の内容を紹介します。(※一部抜粋)

  • 基本使用料金の割引
  • 通話料の割引
  • SMS(Cメール)の送信料が割引
  • 電話番号案内「104」への通話料や番号案内料が無料(1案内:220円+通話料)

基本使用料金の割引

基本使用料金のプランは、数多くあるため、一部のみ紹介しますね。(金額は全て税込です。)

料金プラン スマイルハート割引
(月額)
使い放題MAX 5G ALL STAR パック330円
使い放題MAX 4G330円
ピタットプラン 5G 407円
VKプランS(N)187円
※2021.09現在 引用:auホームページより

通話料の割引

電話をかけることで、時間によってかかる通話料ですが、これも割引になります。

通話料割引
au電話への通話料・一般電話への通話料50%割引
他社携帯電話・PHSへの通話料 20%割引
※2021.09現在 引用:auホームページより

SMS(Cメール)の送信料が割引

ショートメッセージサービス(SMS)、ですが、こちらも割引の適用がありますよ。

通話料割引
au電話への送信料50%割引
他社携帯電話・PHSへの通話料 20%割引
※2021.09現在 引用:auホームページより

注意点は?

ハーティ割引の適用のためには、障害者手帳などの提示が必要です。

ショップに行く際は忘れずに、持参しましょう。

またあくまで割引が適用されるのは、交付を受けている本人の回線で1回線のみ

もし仕事用のスマホを持っている、という方は注意しましょう。

さらに同時に利用できないサービス、割引が重複不可もありますので注意ですね。

SoftBank「ハートフレンド割引」

大手キャリアのうち、 SoftBank では「 ハートフレンド 割引」と称して、割引を行っています。

ここでは、制度の内容やどれくらい節約になるのか、を紹介しますね。

なお SoftBankでは、上記で紹介した適用条件が少し変わります

より幅広くなっていますので、SoftBankなら適用になる、という方もいらっしゃるかもしれませんね。

SoftBankの障害者割引の主な適用条件
  • 身体障害者手帳
  • 療育手帳
  • 精神障害者保健福祉手帳
  • 特定疾患医療受給者証
  • 特定疾患登録者証
  • 特定医療費(指定難病)受給者証
  • 特定疾患医療券
  • 自立支援医療受給者証(精神通院医療)
  • 小児慢性特定疾病医療受給者証
  • マル都医療券
  • 奈良県特定疾患医療費助成事業承認書

どんな特典があるの?

まず主な割引の内容を紹介します。(※一部抜粋)

  • 基本使用料金の割引
  • 各種オプションの月額使用料が割引
  • 各種手続きの手数料が無料

基本使用料金の割引

基本使用料金のプランが、220円/月の割引になります。(金額は全て税込です。)

基本プラン月額料金 ハートフレンド割引
適用後
差額
基本プラン(音声)1,078円858円-220円
※2021.09現在 引用:SoftBankのホームページより

各種オプションの月額使用料が割引

基本使用料以外に、オプションで自由に組み合わせできるサービスですが、これらも一部は60%オフになります。

オプションの内容は以下のとおりです。

  • 留守番電話プラス
  • 割込通話
  • 位置ナビ
  • 電話帳バックアップ

各種手続きの手数料が無料

スマホの手続きの際に、店頭ではよく手数料を支払います。

この手数料が、「 ハートフレンド 割引」の適用で無料に。

例えば契約変更で「契約事務手数料」が、3,300円(税込)かかりますが無料になります。

ネットで契約だと無料になることも多いですが、店頭においても無料にすることができますよ。

注意点は?

ハーティ割引の適用のためには、障害者手帳などの提示が必要です。

ショップに行く際は忘れずに、持参しましょう。

また一部、本人確認できる書類が別途必要になりますので注意ですね。

またあくまで割引が適用されるのは、交付を受けている本人の回線で1回線のみ

もし仕事用のスマホを持っている、という方は注意しましょう。

格安スマホにも「障害者割引」があるの?

ここまで大手キャリアを中心に、割引制度を紹介しました。

そこで疑問になるのが、格安スマホの場合ですよね。

そこも可能な限り、調べてみましたのでご紹介しますね。

結論:ほぼ「障害者割引」 はない

まず結論としては、ほとんどの会社で「障害者割引」に類似するようなサービスはありませんでした

格安スマホは会社数が多いため、一部のみ紹介します。

格安スマホは?(一部のみ)
  • Rakuten Mobile→なし
  • Y!mobile→なし(過去にはあり)
  • UQモバイル→なし(ネット回線では割引プランあり)
  • mineo→なし
  • LINEMO→なし
  • J:COM→一部手数料の割引はあり(ネット回線や固定電話では割引プランあり)

私が確認した6社においては、記事執筆現在ではなかったのが現状でした。

なおJ:COMには、一部加入時の手数料割引がある、との記載はありました。

詳細が公式ホームページ上では確認ができなかったため、ご利用の際に確認してみてくださいね。

ただし補足として、ネット回線や固定電話のプランでは割引を確認していますよ。

格安スマホはそのままで、既に安い

そもそも格安スマホは、既に安くなっているため「格安スマホ」と読んでいますよね。(ニワトリ卵みたいな言い回しですみません。)

おそらく既に各社の努力によって、スマホの料金が安いため、別途割引制度を設けていないのかな、と推測します。

そのため大手キャリアのプランにもよりますが、「障害者割引」の制度を使うよりもお得になる、ということもありえます。

ここは「自分がどんな使い方をしているか」「譲れないポイントはどこ?」を基本に、考えたいですね。

障害者FPが考えるスマホ選びって?

障害者FPが考えるスマホ選びって?

ここまで割引制度について、紹介してきました。

使い方や使う量にもよりますが、安くなるなら格安スマホに変えようかな、と思うこともありますよね。

スマホ料金は固定費の中でも、比較的下げることが簡単です。

安さに飛びつきたくなりますが障害者FPとして、また1人の障害者として、ぜひチェックしてほしいポイントを整理しました。

1つずつ自分は大丈夫かな、と確認しながら考えてみてくださいね。

通信環境に注意

最重要事項ともいうべき、通信環境についてです。

格安スマホの会社によっては、独自の回線で通信を確保していますよね。

このため、よく使う場所であまり電波が届かない、となる可能性も。

ご自宅や会社、よく行くエリアなどは特に注意して、チェックしたいですね。

またスマホは、「いつでも使える」が大前提のはず。

この「いつでも」は、自分がピンチのときも、のはずですよね。

私自身、スマホは一種の生命線とも言うべきものです。

自分が怪我をしたとき、転んだときなど、いつでも連絡が取れるかどうかが重要。

その点で言えば、格安スマホの中には、通信環境が混雑する時間帯がありますよね。

もちろん混雑しているからといって、まったく使えないわけではないことは重々、承知をしています。

ただ格安スマホを選ぶ際には、1つ考えたい視点としてチェックしましょう。

使用できる量に注意

2つ目は、使用できる量に注意が必要。

大手キャリアでも格安スマホでも、データの使用量によって通信環境の速度が変わります。

また大手キャリアの回線を使用している格安スマホの会社では、回線全体でデータ量の制限があることも

もしデータ量が制限されると、極端に通信速度が落ちてしまいます。

これも1つ目と同じく、自分自身のもしものとき、に関わりますよね。

特に格安スマホでは、データ量が少ないプランが多いため、契約の際には要注意。

手帳の有無を聞かれないことも(実体験)

3つ目は、自分で気を付けるしかないことですが・・・。

大手キャリアでは、いわゆる「障害者割引」のプランがある、と紹介しました。

ただし、これらは証明するものを提示したら、適用ができるものです。

私自身で言えば、身体障害者手帳を提示すれば、割引プランの適用や各種手数料が無料になりますよね。

この「提示すること」を忘れないようにしましょう!

店舗で手続きを行っている場合でも、店員さんによっては、まったく「障害者割引」のお話に触れない方もいらっしゃいます。

ここは正直、改善することは難しいのかな、とも思いますので、自分で気を付ける!と考えるのがオススメ。

今の私で言えば、杖を使って生活していますが、これだけでは障害者手帳の有無はわかりませんよね。

実は今使っているスマホの切り替えの際に、あやうく「契約事務手数料」を支払いそうになりました・・・。

ちなみに既に「障害者割引」の適用プランであったにも関わらず、です。

この失敗談は私だけかもしれませんが、実際に会ったお話ですので、皆さんもお気を付けを。

スマホもポイントを押さえて、しっかり節約を

スマホもポイントを押さえて、しっかり節約を

スマホは今や、持っていない人が少ないほど、身近なものですよね。

また今すぐ、無くすことのできない「固定費」でもあります。

節約の鉄板ネタ「固定費の節約」ですが、障害者の方には気を付けて欲しいポイントも。

格安スマホのみが節約ではなく、既にある割引制度もしっかりと活用できているかな?とぜひ確認してみてくださいね。

参考

ドコモ 「ハーティ割引」

au 「スマイルハート割引」

SoftBank 「ハートフレンド割引」

Y!mobile 「ハートフルサポート」(今はサービス終了)

UQモバイル 「ハート割のサポート」(ネット回線)

J:COM 「ハートフルプラン」(ネット回線等)

ファイナンシャルプランナー 山口 真未

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