ご存知ですか?NISAやつみたてNISAのこと。違いやオススメをご紹介!

貯蓄(経済・運用)
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こんにちは!障害者ファイナンシャルプランナーの山口真未です。

まみ
まみ

記事のポイント

投資について、興味を持つとほぼ必ず聞くであろう、NISAやつみたてNISAという言葉。

何故か「投資をはじめるなら、これからやってみて」という紹介を多く目にしませんか?

オススメの理由は?そもそもどんなものなの?という疑問に、お答えします。

もちろん障害者FPの目線も取り入れますので、制度は知っている、という方も、ぜひ読んでみてくださいね!

※ここでは、あくまで現制度のNISAについて紹介します。2024年より始まる新NISAについては、別記事にて紹介しますね。

そもそも「NISA」って何?

そもそも「NISA」って何?

投資初心者にとっては、「NISA」の言葉が、そもそも何よ?ってなりますよね。

まずは大枠として、「NISA」の制度について紹介します。

(※ここではNISA制度の共通した点を、紹介します。比較は後程詳しく、説明しますね。)

非課税で投資できる

NISAとは、株式投資や投資信託などで得た利益に対して税金が非課税(税金がかからない)になる制度のこと。

基本的に、投資を行うと利益に対して、約20%の税金がかかります。

もし、投資で利益が5万円出たとしても、1万円以上は税金で納める必要が。

その”もったいない”1万円が、NISAなら納めなくてもOKになります。

これこそ、NISAの最大の特徴ですね。

なおNISAとは、あくまで制度の名前であって、商品の名前ではありません。

NISAという投資商品を買うことはできないので、注意してくださいね。

損益通算はできない

NISAでは、投資で得た利益に税金がかからない、反面としてデメリットも。

それは仮に、投資で損をしても他の所得と合算ができない(=損益通算ができない)ということ。

もしNISAの制度を使って、大きく損を出してしまっても、他の投資や収入などと合算することはできません。

NISA以外の株式投資で利益が出たけど、NISAで損を出したちゃったな。

でも「私の投資」としてはプラマイゼロだし、税金はかからないかな、とはなりません。

またNISAを利用して行った投資については、損失を繰り越すこともできませんよ。

NISAとつみたてNISA、何が違うの?

NISAとつみたてNISA、何が違うの?

NISAという制度の大枠がつかめたところで・・・

「NISA」と「つみたてNISA」と、2つの制度の名前を聞きませんか?

同じものかと思うと、何か違うような?

ここでは何が違うのか、比較しながらメリット等を紹介しますね。

比較一覧表

NISA つみたてNISA
投資可能額年間120万円年間40万円
非課税投資の期間5年20年
ロールオーバー最大10年間できない
拠出ルール随時、定期
どちらもOK
定期拠出のみ
(基本)
投資できる商品株式投資(国内・海外)、
投資信託、ETFなど
国が定めた基準を満たす
投資信託、ETFのみ

期間や金額、投資できる商品に違いがあることがわかりますね。

そして大前提として、NISAとつみたてNISAは、どちらか1口座しか開くことができません

同時に開けば、結構な投資ができる、とはならないので注意です。

ただし、まずはNISAで投資して、その次につみたてNISAで、というのはOK!

1年ごとに、NISAとつみたてNISAを切り替えることもできますよ。

では詳しく、違いについて紹介しますね。

冒頭でも書きましたが、この記事では現行制度について紹介しています。

NISAについては、2024年に新制度に移行することが決定済み。

ただし今、NISAを利用しても2024年以降も、そのまま口座を利用できる見込みです。(記事執筆時の情報)

投資期間・金額

NISAとつみたてNISA、1番の違いとも言えるのが、投資期間と金額です。

期間も金額も異なりますが、最大投資可能金額、という点でなら、つみたてNISAの方が金額が大きくなります。

最大投資可能金額
  • NISA:年120万円×5年間=600万円
  • つみたてNISA:年40万円×20年間=800万円

投資期間、として考えると、つみたてNISAの方が金額が高くなりますね。

単純に1年間の拠出額だけで考えると、NISAにメリットを感じますが、投資は長い目で見ることも大切です。

この投資可能金額、という目線での選び方も1つの方法ですね!

拠出ルール

NISAとつみたてNISAは、投資できる金額や投資期間だけでなく、投資をする方法も異なります。

まずNISAでは、この商品を今買いたい、というのもOK。(随時拠出)

また定期的に、毎月5万円ずつ、この商品を買いたい、もOK!(定期拠出)

そのため年間120万円できる投資金額のうち、毎月買う分と気に入った商品が見つかったときに使う分、などNISAは買い方を自由に選べます

自由に好きな時に、好きなものへ投資したい!というニーズは、NISAが満たしていますね。

その反面つみたてNISAでは、基本的に毎月コツコツと積み立てて買っていく方式しか選べません。(定期拠出)

年間40万円の投資枠をフルに使うなら、月3.3万円を毎月買う、となりますね。

コツコツとムリなく投資をしたい、というニーズでは、つみたてNISAが満たしていると言えます。

投資できる商品

NISAとつみたてNISAでは、投資ができる商品そのものが異なります。

まずNISAでは、株式投資も投資信託でも、多くの商品を選択することができます

自分で選ぶ楽しみもある反面、リスクが高い商品も。

つみたてNISAでは、商品を選ぶ、という楽しみが減るかわりに、金融庁が定めたガイドラインに則ったもののみになります。

基本的につみたてNISAは、長期で投資して資産を増やすことが目的なため、高いリスク商品は少なくなっています。(”投資商品”としてのリスクはありますよ)

商品も投資信託か、ETF(上場投資信託)のみ。

単純に投資できる商品本数で比較すると、NISAが圧倒的に多くなりますね。

ロールオーバーできるか

ロールオーバーとは、非課税の期間が終了した後も再び5年間は非課税で運用できる、というもの。

NISAの場合、投資期間の5年間が経過すれば、基本的に持っている投資商品は「利益が出れば課税される」商品になります。

しかし「ロールオーバーをする」ことで、持っている投資商品は、利益が出ても非課税に。

さらに持っている商品が120万円以下なら、新たに商品を購入することも可能です。(新たに購入した分も非課税にて運用できます。)

5年間という期間限定ではあるものの、非課税期間が延びるのは嬉しいですよね。

(利用するには一定の条件や、手続きが必要です!)

このロールオーバーという制度は、NISA特有のもので、つみたてNISAにはありません

NISAとつみたてNISAはどっちがオススメ?

どっちがオススメ?

制度の違いは分かったけど・・・結局、どっちがオススメなのよ?

私はどっちから始めればいいの?と悩みますよね。

ここでは制度の違いなどから、オススメな人、を紹介します!

NISAがオススメな人

NISAがオススメな人
  • 投資にまとまったお金が出せる
  • 個別の株式に投資をしたい
  • 自分で投資の買い時を見極めたい!
  • 短期的に利益を出したい

NISAとつみたてNISAの違いとして、大きなものが「金額の差」ですよね。

やはり1年間で比較すれば、圧倒的に年間120万円もの投資ができるNISAが良い、となります。

そのため今すぐ投資ができるお金が十分にある、という場合はNISAがオススメです。

他にも、自分で投資の商品を選びたい、値下がった今買いたい!など、投資の楽しみを存分に味わいたいという人にもNISAはオススメ

5年間という期間の短さはあるものの、1年間の投資できる金額が高い分、短期間で利益を期待できるのも特徴ですね。

つみたてNISAがオススメな人

つみたてNISAがオススメな人
  • 投資が初めて、という人
  • 投資するための”まとまった資金”は少ない
  • 長期的に資産を増やしたい

つみたてNISAの最大の特徴は、コツコツと投資ができる、ということ。

将来に向けて、長期的な目線で資産を増やしたい、という方には、20年間の非課税期間は嬉しいですよね。

また投資が初めての方にとっては、投資商品を選ぶことも難しい。

その点、つみたてNISAなら商品が厳選されています

投資にかかる手数料も安く、リスクも低いモノが多いため、商品が選びやすくなっているとも言えます。

投資でスグに利益が出た!というよりも、なが~い目で投資をして資産作りをしたい方にはオススメですよ。

障害者FP的オススメ基準

障害者FPとして、少し切り口を変えて、オススメを紹介しますね。

NISA
  • 投資は経験済み
  • 生活費も予備費も貯金で完ぺきで、更にお金に余裕がある
  • 投資自体に時間をかけられる
  • 近い未来に大きなお金を使う予定がない
つみたてNISA
  • 投資が初めて
  • 基本、”ほったらかし”がしたい
  • 毎月、貯金と投資のどちらもやりたい
  • 投資そのものに、あまり時間をかけたくない

投資の経験は?

まず、投資に対しての経験値について。

NISAは自分で投資先を選ぶことが必要になるため、投資をある程度、やったことがある人にオススメしています。

これはネット証券でも、銀行等で窓口などで買う、どちらにおいても自分で商品の内容やリスクなどを理解する必要がありますよね。

投資の説明資料には、専門用語などもたくさんあるため、ある程度の知識も必要になります。

さらに銀行等の窓口で買う場合には、「オススメに負けない」が必要になることも。

その時に、自分にとって良いのか悪いのか、判断できることが求められますよね。

投資に出せるお金は?未来も大丈夫?

次に金額のお話では、今の資産状況や未来に使う予定が無いか、です。

例えば今は貯金も十分で、生活するお金も予備費もばっちり!という人でも、3年後には大きな買い物が控えているという場合。

NISAは、あくまで投資であり損をすることもあります。

もし必要になったときに、NISAのお金を売却すればいいや、と思っても必要な金額に足りなくなる可能性も。

もちろん長期的な視野でも同じことが言えますが、遠い未来なら用意出来るお金も、短い期間では難しい、ということは多いです。

未来の計画まで、特にご自身の障害で必要になるかもというお金まで、しっかりと考えて選ぶことも必要ですよ。

オススメの考え方として、10年間という単位で考えても大きな金額を使う可能性がないな、という方はNISAでもOK!

投資をすることにかける時間は?

最後に、時間という考え方。

投資は、デイトレーダーなど仕事にしない限り、毎日の生活の合間にしますよね。

障害があるからと一概には言えませんが、毎日の時間のやりくりに苦労することも多いのでは?

私自身の場合、着替えやお風呂、お出かけに掛かる時間など、日常の全ての事柄が人よりも時間がかかります。

そのため1日24時間のやりくりとして、仕事の時間を除くと、なかなか「投資に使える時間」を毎日確保することは難しいのが現状。

きちんと投資先を選ぶとなれば、投資先の運用状況や未来予測、株を買うなら会社の経営成績に中長期の目標などなど。

調べることは山のようにあり、一苦労、とも言えます。

その点ほったらかし投資として、つみたてNISAで一度買う商品を決めたら、あとは放置する

毎日、投資に時間を使うのではなく、ときどき投資の動向を見守る、という方が続けやすいのです。

投資を続けるため、投資に使える時間をどれだけ確保できるか

これもNISAかつみたてNISAか、を選ぶ1つの基準ですよ!

お金の余裕度や投資スタイルで考えてみて

お金の余裕度や投資スタイルで考えてみて

NISAやつみたてNISAについて、色々な目線で比較しながら制度を紹介してきました。

もちろん投資がはじめての人には、まずはやってみることが大切でもあります。

最初に書いた通り、投資に対して税金が非課税になるというメリットは、とても嬉しい制度。

金額や投資できる期間など違いがあるので、自分に合った投資方法を見つけて、ぜひチャレンジしてみてくださいね!

ファイナンシャルプランナー 山口 真未

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